今回は刀疵についてお話します。
日本刀は本来武器ですので、戦闘痕として刀身に刀疵が残されている場合がございます。刀剣用語としても昔から様々な呼び名で記されています。
・刀の受け疵
・斬り込み疵
・刀痕
・打ち込み痕
・斬りつけ痕
・斬撃痕
などです。
特に古い刀に多く、刃の傷(カケ)は、後の世に身幅が狭くなろうとも研ぎ上げて綺麗になり残痕はないものが多いのですが、棟や地には、その戦闘を想像せずにはおれないような、大きな斬り込み疵が残されたままのものも見受けられます。
その刀疵は誉疵(ほまれきず)とも称され、武勲の証として残され代々伝わってきたものと思われます。
決して欠点ではありませんので、歴史の中に残されてきた証として鑑賞していただければと思います。
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